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(著)G. インウッド2017年6月6日

(著)G. インウッド2017年6月6日

海外のBtoBウェブサイトで効果を上げる5つの方法

海外の売上が頭打ちになる理由

BtoB企業の殆どは、海外の売上が伸び悩む時期を経験したことがあるでしょう。海外の売り上げが国内のわずか数パーセントに止まっているにもかかわらずです。正に転換期と捉えるべきですが、現地の競合他社と競争するため、さらに多くの営業資源をつぎ込んだら収益性が低下し、市場からの撤退、若しくは事業の長期的な見通しの悪化を招いてしまいます。

とはいえ、海外の産業分野での需要が十分にあるはずです。例えば、米国の製造業部門は日本の約2.5倍の規模であり、ドイツは日本と同程度の規模です[1]。

図1:各国の製造業の規模(2014年のGDP)
製造業付加価値を日本、ドイツ、米国で比較すると、日本の企業には、海外で大きなビジネスチャンスがあることが分かります。

(2011年を基準とした国際ドル換算のPPP)

さらに、海外の法人顧客のニーズは日本の顧客と大きな違いがありません。資材調達のグローバル化が進んでいる昨今、日本の製品が国際レベルの品質に達しており、現地でのサポート体制さえ確立していれば、そのような製品が採用される可能性が十二分あるでしょう。

オンラインの顧客獲得コストが削減

オンラインマーケティングは今や、日本のBtoB企業が顧客の発掘と囲い込みを行う際に重要な役割を果たすようになっています。例えば、日本のいくつかの産業機器メーカーが保有するマーケティングのデータベースには、10万件を超えるメールアドレスの登録者があります。しかし、産業機器のグローバル市場に目を向ければ競合他社の多くでは、はるかに大きなメーリングリストを保有しており、メールマーケティング由来のWebサイトへのアクセスは毎月全体の約2%にも及んでいます[2]。

メールマーケティングやその他のオンラインマーケティングの取り組みは、海外のBtoB市場でますます重要になっており、顧客獲得コストの水準を引き下げつつあります。そのため、海外のリードを生み出すためのデジタル戦略がなければ、海外事業の将来性は不確かなものになってしまいます。

旅には出発点があります。そして、海外のオンラインマーケティングでは、お客様のWebサイトからその旅を始めることが成功の鍵となります。しかし海外向けのWebサイトから成果を収めるにはどのように取り組めばいいのでしょうか? その答えは、ユーザー体験(UX)の向上に重点を置くことです。

好印象を与えるユーザー体験に投資する

BtoB向けWebサイトが訪問者との関係を築く(つまり、訪問者をリピーターに転換する)能力は、適切なSEOの実践によるトラフィック増加と、ポジティブなユーザー体験の提供との組み合わせによって決まります。

図2:BtoB向けWebサイトの価値評価
BtoB向けWebサイトの価値は、検索エンジンからのトラフィックと訪問者がコンテンツから得る満足度を組み合わせたものになります。

ある訪問者がお客様のWebサイトにアクセスして、探しているものが見つからない場合、ネガティブな体験になります。このような体験が繰り返されると、お客様のWebサイトが検索エンジンの結果に表示されても、無視されるようになってしまいます。反対に、ポジティブなオンライン体験が繰り返されると、訪問者との間に短期間で強力な関係を築くことも可能です。

BtoB向けWebサイトからリードを生み出す

幸いにも、海外のオンラインマーケティングで成果を収めるために、業界をリードする産業機器メーカーの取り組みを完全に模倣する必要はありません。従業員が少ない現地の子会社であっても、英語のWebサイトをうまく活用すれば、海外の競合他社からビジネスを勝ち取ることができます。BtoB向けWebサイトを活用して海外でのリードを増やす5つの方法について、以下に説明します。

図3:BtoB向けWebサイトでリードを生み出す5つの方法
BtoB向けWebサイトで海外のリードを生み出す5つの方法

技術資料のローカライズを実施する

英語圏の市場で活動する多国籍企業は、Webサイトの訪問者が利用できる英語の技術資料を数多く取り揃えています。このようなコンテンツはBtoBのWebサイトを成功に導く原動力であり、最新の状態に保つには一定の取り組みが必要です。日本語の技術資料を英語のWebサイト向けにローカライズし、適切なSEOを実践すればお客様のWebサイトへの訪問者は、ポジティブなオンライン体験を得ることができ、リピーターになる可能性があります。

一方、多国籍企業が日本企業よりも優位に立っている点として、レスポンシブWebデザインを早期に採用して、タブレットやスマートフォンといった画面の小さなデバイスでもWebページを簡単に閲覧できるようにしていることが挙げられます。レスポンシブデザインを実践するWebサイトは海外で既に不可欠となっています。顧客となる技術者がデスクトップ型パソコンから離れた場所でも参照したいWebサイトの技術資料に簡単に閲覧できる環境は当たり前です。

スペアパーツや消耗品をオンラインで提供

顧客がスペアパーツや消耗品をオンラインで購入できるようにすることで、アフターサービスを改善し、営業サポート担当の業務負担を減らすことができます。一般には、Webサイトのコンテンツ管理システム(CMS)に必要なモジュールを追加するか、互換性のあるeコマースツールを使用すれば小規模のオンラインショップを構築することができます。eコマースソリューションを使用すると、アフターサービス上のやり取りを合理化するだけでなく、顧客行動に関するデータの入手で営業効率を改善することもできます。

小規模のeコマースサイトでは、海外の顧客との関係をリアルタイムで監視できます。例えば、オンライン購入が減少している顧客には、他のサプライヤへの乗り換えを防ぐために十分な余裕を持ってセールスの電話をスケジュールすることができます。また、間接販売チャネルの顧客には、販売代理店を間に入れずに直接注文できるようにして、対応時間を短縮できます。スペアパーツの納期が長いことは、輸入機器を使用する海外ユーザーにとって大きな不満の種となり得るため、オンラインでの対策を検討しても損はないでしょう。

Webサイトの訪問者にコンテンツをレコメンドする

レコメンデーションエンジンを使用して、訪問者がアクセスしたWebページに基づいて適切なコンテンツを勧めることができます。法人顧客に役立つコンテンツの例としては、人気のあるサービス、教育の機会、特別提供品、技術文書などがあります。

多くのBtoB企業では、特定のWebページにアクセスする全員に同じレコメンドの内容を提示しますが、これらの固定コンテンツはすぐに訪問者にとって新鮮さを失ってしまいます。適切にパーソナライズされたお勧めのコンテンツがあれば、サイトを再び訪問する動機になりますが、レコメンデーションエンジンは、販促資料を配信するために使用(濫用)されることがあるため、顧客の信用を失わないように注意する必要があります。

Webサイトにアクセスしている会社を知る

Webサイト訪問者の所属企業を確認できるツールが多数存在します。これらのツールでは、会社のIPアドレスが保管されたデータベースを参照して、訪問者利用のドメインを解決します。ある人物が多数のページにアクセスしているか、複数の人物が同じページにアクセスしている場合、この会社は、お客様の製品やサービスにある程度興味を持っていることが分かります。

このような追跡ツールを使用すると、新規の顧客を特定したり、既存の顧客にアプローチする新たな機会(顧客訪問に値する話題)を営業チームに提供したりすることができます。ただし、ツールのデータが役立つのは、Webサイトが健全な状態で、訪問者を引き付ける力のあるコンテンツが含まれている場合に限られます。

ホームページの内容を絞り新鮮に保つ

ホームページは通常、検索エンジンによってWebサイトで最も重要なページとして認識されます。日本語のWebサイトを模倣するのではなく、いくつかの戦略的な製品に特化したホームページにすることで、英語のWebサイトが、海外での検索エンジンの結果で上位に表示される可能性があります。

ホームページを最新の状態に保つために、バナーを一新したり、イベント情報を更新したり、最新のグループニュースを表示したりすることで、訪問者はお客様の会社の健全性を再確認し、グローバル企業としてのブランドが強化されます。多くの場合、顧客がお客様の会社について最初に目にするのはホームページであり、また営業担当者は優れた第一印象の重要性について誰よりも理解しているため、現地の営業チームに協力を求めて、英語のホームページのアイデアについてブレインストーミングすることをお勧めします。

時間をかけてWebサイトの構成を検討する

海外の事業に関わるメンバーが10人であっても200人であっても、収益性の高い売上の成長をサポートし、グローバルな競合他社とのギャップを縮めるために、Webサイトのより良い活用方法を検討してみる価値があります。Webサイトのコンテンツをいくつかの戦略的な製品に特化すると、検索エンジンからのトラフィックを増やすことができる、またユーザー体験の向上に取り組むことで、より多くの訪問者を顧客に転換することができます。このことに付きましてお困りのことがありましたら是非ご連絡ください。

注記

  1. 世界銀行およびOECD National Accountsのデータ
  2. SimilarWebによる結果、2017年6月